「公民館と子どもたち」
福岡市板付公民館

 板付小学校は児童数678名で、比較的規模が大きく板付校区は、住宅地としての性格を持つ。
  今日の子どもたちを取り巻く環境は、さまざまな意味で非常に厳しいものがある。そこで学校週5日制事業をはじめ、子ども関連の事業を検討する場合は、できるだけいろいろな経験ができるように配慮している。作る、味わう、学ぶ、体を動かす、考える、鑑賞する、等々である。
 
(1)「手作り凧あげ」   (2)「国際交流・・・中国を学ぶ」
 材料はすべて講師に準備してもらう。 特にヒゴは、今の子どもには無理だろうから。また意外なことに、糸を通して結ぶところで手間取っていた。 糊ではりつけて凧が完成。乾くのを待つ間に、自分たちで昼食の準備。豚汁の野菜を切る班、おにぎりを作る班に分かれる。 出来上がったところで昼食。食べ終わると、我先に小学校校庭へ。残念ながら風が弱い。走れ走れ、もっと走れー!
 
 
 当館の太極拳サークル・中国語サークルの講師は、中国人女性である。 流暢な日本語で中国の広さ・人口などいろいろと紹介しながら、子どもたちに太極拳や中国語も体験してもらった。 そして子どもたちが一番幸せそうな顔をしていたのは、ギョーザを食べるときだった。
 
(3)「理科実験遊び:パチパチ静電気」   (4)「子ども囲碁サークル」
 講師3名による、実に楽しい実験だった。 子どもたちの反応を見れば、一目瞭然である。おそらく、学校の勉強でも一番喜ぶのは理科の実験ではないだろうか。 友だちと手をつなぎ、次々に電気が伝わったときが最高に盛り上がった。
 
 学校週5日制事業として、3名のボランティアで昨年始めた。 10名程度だが、これくらいが限度であろう。月に3回、子どもたちと楽しく遊んでいる。初心者にはルールを簡単に説明したあと、すぐ対局。 しばらくは九路盤で石の取り合いを楽しんでもらう。 昨年、2回目のときにいきなりコウについて質問してきた2年生がいて、大変驚いた。案の定、この子はその後順調に力をつけている。 今年、初心者の女の子にシチョウを説明する中で、シチョウあたりを打って今度はどうしたらこの石を取れるかといったら、即座にゲタで取った。 これにも驚いた。この二人は良きライバルになるのではないか、とひそかに夢を抱いている。


 当館の今年度の目玉は、11月の「九響による子どものためのコンサート」。子どもたちは一流演奏家の生演奏を、身近に鑑賞する機会はあまりないであろう。知っている曲を親と一緒に聞き、みんなで歌い、楽器に触れる。子どもたちの心に、思い出としていつまでも残るような企画にしたいものである。



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